2022年に大分県大分市にオープンした「“在る”パン」は、オーナー夫婦が切り盛りする手作りパン屋さんです。
ご主人が毎日焼き上げるパンを、奥様がお店で販売。
「“在る”パン」では靴を脱いで店に上がるのですが、これには「親戚や友だちの家のように、気兼ねなくくつろいでほしい」という思いがあるのだそう。
ご主人は「“地域の食卓に自然と在るように”という思いを込めて、店名を『“在る”パン』にしました」と教えてくれました。
リピーター続出の一番人気「塩パン」
可愛いスリッパに履き替えて店内に入ると、そこはまるで絵本に出てきそうな“パンの小部屋”。
調理パンから菓子パンまで約30種類ほどが並んでいて、壁に掛けられた時計にもパンがデザインされています。
そんな「“在る”パン」で一番人気の商品は、なんといっても塩パンです。
程よい塩味とバターの風味、そして絶妙なもっちり食感がたまらない逸品。
なかには、一度に10~20個ほど注文する人もいるそうです。
豆乳を使うことで豊かな香りに仕上げる
さらに「“在る”パン」では、パン生地に豆乳を使っています。
これは限られたパンだけでなく、一般的に牛乳を使うパン生地の全てを豆乳に変更しているそう。
「豆乳に変えることで、よりパンの香りが良くなるように感じるんです。牛乳を全て豆乳に変えている店は、あまり見かけないかもしれません」と、ご主人は語ります。
「“在る”パン」では豆乳クリームパンも人気商品ですが、こちらは生地だけでなく、パンの中に入れる自家製カスタードクリームの中にも豆乳を使用。
豆乳ならではのコクが、ほかにはない味わいを引き出しているのです。
お客様の声から生まれたメロンパン
「“在る”パン」の人気アイテムといえば、ザクザクのメロンパンも外せません。
これは販売前に、Instagramでお客様にアンケートを取った上で完成した商品。
「メロンパンの皮の部分について、ザクザクしたものとしっとりやわらかいものと、どちらがいいかアンケートを取ったんです。そうしたら圧倒的に『ザクザクがいい』という声が多かったので、そこにこだわって作っています」
ほかにもコーンがたっぷり入ったコーンマヨパンや、奥様のお母様直伝「ひろこのホットドック」のほか、いろんな味が楽しめるふわふわマフィンなど、さまざまなパンをラインナップしています。
地域の誰もが気軽に来られる店を目指しているというオーナー夫婦。
日頃から小学生が友だちと一緒に来店したり、部活帰りの学生が来たりと、子どもたちからも高い人気を集めています。
安心してくつろげる空間を提供したい
そんな大人気のパンを作るご主人ですが、以前は全く違う仕事をしていたのだそう。
「もともとパン屋巡りが好きで、それが高じて自分でも作るようになりました。最初は趣味として焼いたパンを友人や近所の人たちに配っていたのですが、だんだんと注文が入るようになったんです」
知り合いの勧めもあって、自らパン屋を開くことにしたご主人。
最初は週一回の営業日からスタートし、パンも15種類ほどだったと言います。
そんなご主人に“一番大切にしていること”を伺うと「自分自身の心の平静を保つことです」と教えてくれました。
「心身ともにコンディションが崩れると、パンや空間に良くない影響を与えてしまうような気がするんです。当店はパンを買うだけでなく、ほっと安心できて立ち寄りやすい場所でありたいと思っています」
愛情たっぷりのパンが食卓に幸せを運ぶ
オープン当日はたくさんの人が来店し、200個以上作ったパンは見事に完売したそう。
その頃は「ガッチガチに緊張していた」というご夫婦。
「地域の人たちが見守ってくれたおかげで、今の私たちがあります」と、感謝をにじませます。
ご主人は「まだまだ未熟な点も多いので、そこをカバーするためにも今の自分にできる精一杯の愛情を込めてパンを作っていきたいです」と教えてくれました。
日々の暮らしにほっこりとした幸せを届けてくれる「“在る”パン」。
ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
■店舗情報
店名:“在る”パン
住所:大分県大分市竹下2-7-10
Googleマップ:こちら
電話番号:080-8587-2039
営業時間:9時~16時
定休日:月・水・木・金
Instagram:こちら